お中元・お歳暮と言えば

近年は、お中元を「夏ギフト」、お歳暮を「冬ギフト」と時代とともに呼び名が変わってきているのをご存知だろうか?

昭和や平成一桁ぐらいの頃は、親戚、会社の上司、担任の先生や習い事の先生など、時には家族が入院した病院の先生など、幅広い範囲に日頃の感謝を込めて季節のご挨拶を贈る人が多かった。近年はコンプライアンス的に学校の先生や公立病院の先生などは受け取らない(受け取りたくても)風潮が高まり、親兄弟や親戚にもかしこまった儀礼的な贈り物はあまりしなくなり、少子化も相まって儀礼的な贈答品市場全体は緩やかに縮小しているが、住所を知らなくてもLINEなどSNSアカウント同士で贈れるeギフトや「ほんの気持ち」のカジュアルギフトなどの市場は伸びている。

個人的にお中元・お歳暮に関して忘れられない強烈な思い出がある。
学生時代に家庭教師をしていた中学生が第一志望の高校受験(少し無理めで入れたら超嬉しい有名校)の合格発表で、残念ながら自分の受験番号は見つからなかったが、受験当日に自分の前の受験番号の席が空席で、「かわいそうに。急病かな? でもライバルが1人減って正直ラッキー」と思っていたら、何とその欠席したはずの受験番号が合格発表に載っていたのを見つけてしまった。親に言っても「だから何? あなたに関係ないでしょ」と言われてしまったが、私はかわいい教え子の冷静な観察力を尊重し、お母さんに「学校に連絡してみたらどうですか? 事実なわけだし。不正の可能性もあるから、例えば、身内に霞ヶ関で教育関連の仕事(決して具体名を言わないのがポイント)をしている者がいるので、そちらにも相談してみますとか、ダメもとで言ってみたらどうでしょうか? お母さんよりもお父さんが冷静な声でご連絡したほうが効果あると思いますよ」と進言した。翌日、練りに練った台本でお父さんがその学校に連絡し、その翌日にはその子に合格の連絡が来たのでした(私の目論見通り!)。裏事情を知らない中学の担任や塾の先生からは「すごいね!頑張ったね!」と絶賛の嵐。塾も有名校合格の実績ができて大喜び。その秘密はもちろんそのご家族と共有したが、さすがにもう時効でしょうか。
まぁ、「私立あるある」かもしれないが、その教え子は付属高校からそのまま内部進学で大学に進学したのでした。その子が大学卒業するまで、そのご家族から身に余るほどのお中元・お歳暮が贈られ続けていて、毎年、お中元・お歳暮の時期になるとこのことを思い出すのでした。

お中元・お歳暮の本質的な話題からは大きく逸脱してしまったが、何かを受験する時は、前後の席が欠席でないかどうかの確認をするぐらいの心の余裕を持って臨むことをおすすめします!