LGBTグループインタビュー裏話

グループインタビューのグループ分けは、年代・性別の他に居住地や職業、未既婚や子供の有無などの基本属性、商品・サービスに関わる部分での属性(利用者/非利用者、〇〇で困っている)などで分けることがほとんどですが、例外的な分け方をすることもあります。今から約10年前のこと、世の中にLGBTという表現があまり浸透していなかった頃の話。LGBTの方々を対象としたあるサービスについてのインタビューで、L(レズビアン)とG(ゲイ)をそれぞれ5名×3グループずつのインタビューを実施することになりました。セクシャリティでのグループ分けは初めての経験でした。
詳細なリクルーティング方法については差し控えますが、それぞれの方に自己紹介をしていただく前にモデレーターである私自身のセクシャリティもお伝えしなくてはならず、「ノンケ=異性愛者」(ヘテロとも言う)だと伝えたうえで、そのグループ内ではマイノリティとなった私は「すみません。面白みのないノンケで」と恐縮しながら進行したのを覚えています。
話を聞いて行くうちに、LとGの中でもそれぞれタチ(男性的な嗜好)とウケ(女性的な嗜好。Lの場合はネコと言う)に細分化(どちらもOKなリバもあり)していて、単にL同士、G同士だから恋愛が成立するわけではなく、LとGそれぞれの中でもタチとウケ(ネコ)という組み合わせでないと恋愛が成立しないということを教わりました。だからこそ、マッチングアプリなどを開発する際にはお互いにどちらなのかを示すフラグが必要なのだと。外見の雰囲気で何となくわかることもあれば、外見だけではわからないこともあるそうで、この識別は大前提として必須なのだと。
全人口的には少数派であるため、必然的に出会いの場も希少で、SNSがこれほど普及する前は専門誌やクチコミで出会いの場を見つけていたそう。この頃から一部の外資系企業では、LGBTの同居カップルにも扶養手当や単身赴任手当、その他家族としての福利厚生サービスを提供するなどの動きが始まっていて、新しい時代の予感を感じたのを強烈に覚えています(LGBT用語もたくさん教えていただきました)。人生で大切なことはグループインタビューで教えてもらったことが多いと思う今日この頃です。